肥後の守。
自分の「感覚」を大事にしたい。
という思いが強くなってきました。
最近自宅では、シャープペンシルを捨てて、
鉛筆を使っています。
肥後の守で一本づつ、時間をかけて削る。
削る、握る、書く。ゆっくりとした時間のながれ。
本も電子書籍ではなく、あえて紙の本を選ぶ。
紙の手触り、ページをめくる音。
なんだか、ゆたかになった気持ちになります。
「スピード」「効率」と、けたたましい世の中に疲れた。
そんなときに出会った西村佳哲さんの本。
人間は「あなたは大切な存在で、 生きている価値がある」というメッセージを、つねに探し求めている生き物だと思う。そして、それが足りなくなると、どんどん元気がなくなり、時には精神のバランスを崩してしまう。
「こんなものでいい」と思いながらつくられたものは、それを手にする人の存在を否定する。とくに幼児期に、こうした棘に囲まれて育つことは、人の成長にどんなダメージを与えるのだろう。
大人でも同じだ。人々が自分の仕事をとおして、自分たち自信を傷つけ、目に見えないボディーブローを効かせ合うような悪循環が、長く重ねられている気がしてならない。
いい仕事は、時間をたっぷりとかけて作り手の思いが込められている。
自分や自分の身のまわりを見渡すと、
「スピード」「効率」を求めすぎた結果、
思いが阻害され、空疎なものになっていやしないか。
「感覚」「感情」を大切にしたいです。